新薬を創るという事は、並大抵の事ではありません。
では、どうやって創薬はできるのか、一連の過程について紹介します。
進化するAI技術や人工ロボットが活躍する時代
新薬を開発するためには、まず化学合成物質や天然物を原料とした薬のタネを作る事からスタートします。
この薬のタネが持つ薬の作用をスクリーニングを行い、選定されます。
選定は、最新技術を用いて行われ、コンピューターを用いて化学構造設計を行ったり、ゲノムやバイオテクノロジーの技術も駆使されます。
最近では、選定にAI技術などのロボットを用いて行うケースも増えてきています。
選定後は、動物実験を行う事で、新薬の持つ有効性や安全性の確認を行います。
そして、動物実験が終わると、人に対して治験が行われます。
治験で有効性、安全性が確認されると、製薬会社は、厚生労働省に新薬の製造承認の申請を行います。
厚生労働省の申請に通れば、薬事・食品衛生審議会と呼ばれる機関で、さらに厳密な審査を行い、審査に通れば医薬品として、市販する事ができます。
1つの新薬が開発されるまでには、何年も何十年も年月がかかり、莫大なお金もかかるのが現状です。
また、動物実験や治験で、有効性が確認できず、新薬にならなかった薬のタネもたくさん存在し、成功率は低いと言えます。
最新技術を用いても、なかなか成功率が上がらないのが、今後の大きな課題となっています。
つまり、現在市販されている医薬品も全て、一連の過程を得て創られた結果なのです。
創薬ブースターについて
新薬を創るためには、膨大な時間と膨大なお金がかかると、先ほど紹介しました。
そのため、製薬会社だけで、新薬を創る事は難しいと言えます。
そんな時に活用したい機関が創薬ブースターなのです。
新薬を創るために必要な知財戦略、研究戦略に基づき、理化学研究所や栄養研究所、産業技術総合研究所などの、適した機関の技術や設備を活用できるよう、サポートを行う機関の事です。
このサポートを活用する事で、新薬を医薬品として、実用化した例は少なくありません。
サポートの支援対象は、大学や公的研究機関で、薬のタネの実用化の可能性が高いと評価されている事が条件となります。
支援サポートにかかる経費は、原則として、機関側が負担する事になっています。
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